PMFベルリン演奏会
2026年7月10日19:00札幌コンサートホールKitara大ホール
PMFベルリン(ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団メンバー)
ステファン・ラグナー・ホスクルドソン(フルート)
ジョナサン・ケリー(オーボエ)
アレクサンダー・バーダー(クラリネット)
シュテファン・シュヴァイゲルト(ファゴット)
サラ・ウィリス(ホルン)
タマーシュ・ヴェレンツェイ(トランペット)
イェスパー・ブスク・ソレンセン(トロンボーン)
フランツ・シンドルベック(パーカッション)
PMFピアニスト
佐久間晃子(ピアノ)
◆P. ミュラー:木管五重奏曲 第2番 ハ短調
◆リスト(ドクシツェル編):コンソレーション(慰め) 第3番 変ニ長調
S. 172
[トランペット、ピアノ]
◆メンデルスゾーン(シェーファー編)
真夏の夜の夢 作品61
[木管五重奏]
◆シューマン(ソレンセン編):歌曲集「詩人の恋」作品48から
美しい五月に/ばらに、百合に、鳩に、太陽/心を潜めよう
君の瞳に見入る時/恨みはしない/恋人の歌を聞くとき
[トロンボーン、ピアノ]
◆T. ブルーメル
木管五重奏曲 作品52
前日のPMFウィーンが弦楽アンサンブルだったのに対して、今日は管楽器アンサンブル。メンバーは例年多少の入れ替わりがあるようだが、飛び切りの名手たちなので、どの曲目でも申し分ない仕上がりだ。
管楽器PMF教授陣ではウィーン・フィルのかつてのホルンの名手、ギュンター・へーグナーが旧札幌市民会館でローカリティ豊かな、ふわっとした柔らかい雰囲気の音色で魅了させてくれたことを思い出すが、一方で今日のベルリン・フィルのメンバーは、張りのある力強い音色と乱れのないアンサンブルが特徴で、確固とした妥協のない、現代風、都会風の音楽性が特徴だ。
奏者もこれぞベルリン・フィルというよりは、インターナショナルなトッププレイヤーの最強集団という印象だ。
冒頭に演奏されたミューラーと最後に演奏されたブルーメルの木管五重奏はそれを物語る好例。ともかく全員が疲れを知らずによく吹ける奏者ばかりで、もちろんアンサンブルの乱れも、ミスもない。楽章ごとの性格づけもほぼ問題なく、圧倒的な演奏だ。
これらの木管五重奏は各楽器の個性をうまく発揮した名作であることは確かだが、作品の面白さとしては、編曲版とはいえ、やはりメンデルスゾーンの「真夏の夜の夢」が一番。楽想のオリジナリティ豊かな発想とか、アンサンブルのまとまった響きなど、今日の作品の中ではやはり聞き応えがあった。
その他に、ピアノ伴奏でトランペットソロでリストの「コンソレーション」とトロンボーンソロでシューマンの「詩人の恋」。
トランペットソロは作品が短く、本領発揮の前に終わってしまったのが残念。トロンボーンソロは2023年と同じプログラムでの演奏だったにせよ、初めて聴く聴衆も多く、前回同様、弱音主体の無言歌風名演で聴衆を魅了した。
アンコールが2曲、最後に出演者全員とアカデミー生、パーカッションが加わり、華やかにシングシングを。