はじめに
札幌コンサートホールKitara は1997年7月に開館し、現在まで数多くのコンサートが開催されてきた。その数は膨大である。だが、当然のことながら実際のコンサートでの演奏の記憶は、コンサートを聴きにきた人達の心の中だけに残っており、おそらくそれは歳を重ねるほど曖昧となり、風化され、時として美化されることもあるだろう。それが音楽芸術の魅力でもあるので、あえて、その記憶を蘇らせることは必要ないのかも知れない。
しかし、それを承知の上で、コンサートの記録をより詳細で豊かなものとするために、演奏の記憶を描きだす誘惑を感じたのが、このブログを始めたきっかけである。
もちろん、全てのコンサートの演奏を記憶しているわけでも無いし、また、演奏から受ける印象は千差万別で、その記憶を描いても、それが必ずしも普遍的で客観的な事実になるとは限らない。だが、少なくとも全く起こりもしなかった虚構や仮象を描くのではないので、記録をより豊かにする助けになるのでは、と思う。
そういうわけで、その時々で、記憶に残っているコンサートの演奏の印象を書いていくことにしたい。開館から今までKitara のステージを彩った素敵な演奏の記憶が中心だが、年代は順不同である。かつ必要に応じて東京など他都府県でのコンサートやオペラについても、また、最近のコンサートの鑑賞記も記載していきたい。
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