2025年2月23日13:00 札幌コンサートホールKitara大ホール
指揮 /マティアス・バーメルト
管弦楽/札幌交響楽団
モーツァルト:セレナード第10番「グラン・パルティータ」
ブラームス:交響曲第3番
後半のブラームスは、ステージ上の山台を使用した、以前の札響で常時使用していた方式。
オーケストラのメンバーが後列に行くほど山台を段階的にかなり高くしていく配置で、前々回のグランディの定期時とほぼ同じのようだが、グランディの対向配置とは違って弦楽器群の配列はいつも通り。
この山台配置、最近の定期、名曲シリーズでも、お目にかかったのはグランディの定期だけ。従って、今日の配置に馴染みがなく、やや違和感があったのは否めない。
聴き手はしばらく落ち着かず、オーケストラ側もこの配置にまだ馴染んでいないのか、アンサンブルもややラフで、正直なところ、しばらく演奏に集中できなかったのが残念。
特に第1楽章ではアンサンブルが乱れがちなところも多く、いつものバーメルトらしくない響きが聴こえてきて、おやどうしたのだろう、と心配に。
第3楽章からアンサンブルも整い、音楽も生き生きとし始めてきて、終楽章でやっと安定したようだ。トータルでは待望久しいバーメルト、さすがの名演というわけには行かず、どうにもまとまりがなかったのが惜しまれる。第一日目はどうだったのだろう。
前半の「グラン・パルティータ」は札響管楽器セクションの腕の見せ所。第3楽章あたりからまとまりのある響きが聴こえてきて、ロマンティックになり過ぎず、全体的にあっさりとした表情で楽しませてくれた。
伸びやかな演奏でとても良いのだが、遊び心など、もう少しゆとりがあれば、もっと楽しかったのでは、と思う。
定期公演よりはむしろ名曲シリーズで聴きたかった作品だ。
コンサートマスターは田島高宏。
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