2026/03/20


札幌交響楽団hitaruシリーズ定期演奏会第24回

 2026年3月19日19:00 札幌文化芸術劇場 hitaru


指揮 /大植 英次

トランペット /児玉 隼人


小倉朗:管弦楽のための舞踊組曲

ハイドン:トランペット協奏曲

バルトーク:管弦楽のための協奏曲


 ハイドンのトランペットソロは2009年生まれの児玉隼人。歌うトランペットとでも喩えるといいのか、とても音楽的によく歌い、音色が柔らかくきれい。かつ歯切れのいいリズム感があり、緩徐楽章もいいが、やはり速い楽章がノリが良く素敵だ。

 現在17 歳、やはりこの年齢でないと表現できない柔軟で魅力的な音色というのがあるようだ。フレーズがやや断片的でもう少し全体的に音色が揃ってもいいのでは、とも思ったが、他の誰からも聴けない、この日だけのオリジナリティのある音色で、今日はそれを聴くことが出来た貴重な機会だったとも言えよう。大植も万全の指揮で、聞き応えのあるハイドンだった。

 ソリストアンコールにシャルリエの36の超絶技巧練習曲より第2番。


 バルトークは時々渋い顔をした作曲家像が顔を見せるものの、概してとても明るい表情のポピュラリティある演奏。なぜこの作品がバルトークの中でも人気があるのかよくわかる演奏で、特に第2楽章のユーモラスな表情から次第にエンジンがかかり、第3楽章以降は出色の仕上がり。悩みのないアメリカナイズされたバルトークとでも言えようか、何処かバーンスタイン的な屈託のなさがあり、大植ならではの親しみのある、かつスケール感豊かなバルトークだった。機敏に大植に反応し、そつなく演奏していたオーケストラが素晴らしかった。


 冒頭の小倉の舞踏組曲は、今日のプログラム全体を聴き終わって振り返ってみると、ちょっと未消化か。特に最後の楽章が歯切れが悪く、舞踏のイメージからかなり遠い演奏。昭和20年代の作品で時代性を感じさせる作風だが、その分より研ぎ澄まされた感覚と上質の仕上がりの良さが欲しかった。

 コンサートマスターは会田莉凡。

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