2026/03/22


 札幌の音彩Ⅲ

〜春をつげる北のアーティストたち〜


2026年3月21日15:00 札幌コンサートホールKitara小ホール


指揮/横山 奏
管弦楽/札幌音楽家協議会室内オーケストラ
女声合唱/札幌音楽家協議会合唱団
ピアノ/関 葉月、永沼 絵里香


エルガー:序奏とアレグロ 作品47
プーランク:2台のピアノのための協奏曲 ニ短調 FP61
      [第1ピアノ 関 葉月/第2ピアノ 永沼 絵里香]
メンデルスゾーン:真夏の夜の夢 作品61


 
 札幌音楽家協議会は主に札幌市内で活動する音楽家で構成されている会員組織で1961年設立。札幌コンサートホールとは1997年の開館以来連携事業を実施している。近年は同協議会の特徴を生かし、室内オーケストラと合唱団によるコンサートが中心となっている。                               今日は指揮者に札幌出身の横山奏を迎えてのコンサート。ここ数年、この連携事業に起用されているようだ。横山の指揮は何度か聴いているが、最近では、数年前に読響を振っているのを聴いて以来で、申し訳ないが、とても久しぶり。オーケストラが生き生きと元気よく演奏する、というのが彼の指揮の特徴だと記憶に残っていて、今日の演奏もまさしくその通り。

                                  冒頭のエルガーは弦楽器のための作品だが、音の響きが厚く、表現が多彩で、オーケストラの実力が以前よりもかなり向上していることを実感させた演奏。

 もちろん常設ではないゆえの難しさがあるが、横山の指揮はそれを感じさせない表情豊かなまとめ方で、音楽が伸びやかなのがとても印象的。これは彼の特質だ。


 続くプーランクは2人のピアニストが明るく生命力のある演奏を聴かせてくれ、オーケストラ共々プーランクらしい溌剌とした感性が聴衆にも届いてきてなかなか素敵な演奏だった。名曲ゆえ聴く機会が多そうに思えるが、筆者はライヴで聴くのは初めて。2台ピアノのためか意外と演奏機会が少ないようで、今日は貴重な経験。


 後半のメンデルスゾーンは、女声合唱と書き下ろし台本(本堂知彦)の語りが入る協議会バージョン。オーケストラの響きがホールに馴染んできて、弦と菅のバランスが聴きやすくなり、メンデルスゾーンらしい飛び跳ねるような生命力を充分感じさせた演奏だった。中原聡章の才気ある語りが楽しかった。

 演奏会全体としてはちょっと長めでプログラミングに工夫の余地があるものの、以前の協議会のコンサートよりははるかに聞き応えがあり、確実にレベルアップしていることを実感させたコンサートだった。

 コンサートマスターは長岡聡季。

 プロによる室内オーケストラ、合唱団は札幌では貴重な存在。小ホールで気軽に聴けるプロ集団の演奏会が今後も継続されることを期待したい。

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