森の響フレンド札響名曲シリーズ
きらめくスーパー・ブラス・スターズ
2024年3月16日14:00 札幌コンサートホールKitara大ホール
指揮 / 川瀬 賢太郎
スーパー・ブラス・スターズ /中川英二郎(トロンボーン)、
エリック・ミヤシロ(トランペット)、本田雅人(サクソフォン)
川村竜(ベース)、川口千里(ドラムス)、中川就登(ピアノ)
管弦楽/札幌交響楽団
マルケス:ダンソン第2番
コープランド:「アパラチアの春」組曲
中川幸太郎:Monster’s Tango
中川英二郎(中川幸太郎編):Into The Sky
エリック・ミヤシロ:Skydance
和泉宏隆(E.ミヤシロ編):「宝島」
中川英二郎(中川幸太郎編):12 Colors
今日は所用のため、前半のマルケスとコープランドのみの鑑賞で失礼。比較的冷静で落ち着いた演奏で、プログラム後半はより華麗に、という川瀬の設計プランだったのかもしれない。
コープランドがよかった。冒頭の、アパラチアの春の情景を描いた弦楽器とクラリネットで始まる静かなオープニングが実に美しく、おそらく今日の聴衆全員が思わず魅了されたのではないか。
それからチェロとフルートが加わり展開していくが、ここでの管楽器群と弦楽器群が産み出すハーモニーの美しさは、札響ならではの素晴らしさだ。こんなに美しいアパラチアの春を聴くのは録音も含めて初めての体験。
全体を通じて素敵なソロを聴かせてくれた管楽器群のよくコントロールされた発声の美しさ、柔らかい音色は見事だった。
弦楽器はノンヴィブラートでピッチをきれいに揃えて演奏し、管楽器と見事なハーモニーを生み出すなど、透明感ある音色が印象的。
新郎新婦のダンスの様子など、派手にならずに、落ち着いた雰囲気を大切にしていたようだ。全体を通じて大袈裟な表現はなく、ごく自然に緩急の対比を表現していて、聴いていてとても気持ちが良かった。指揮者によってはもっと派手に演奏する箇所もあるが、そうはせずに、まるで北海道の広大な田園風景の中での婚礼シーンを描いたよう。やや仕上げが粗くなった箇所もあったにせよ、札響ならでは秀演だった。
冒頭のマルケスのダンソン第2番は、最近は聴く機会が増えた作品だが、こちらもよくコントロールされた落ち着いた演奏。
コンサートマスターは会田莉凡。
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