クリスマスオルガンコンサート
2022年12月17日15:00 札幌コンサートホールKitara 大ホール
オルガン/ヤニス・デュボワ
(第23代札幌コンサートホール専属オルガニスト)
指揮/大木 秀一
合唱/市立札幌旭丘高校 合唱部、札幌山の手高校 合唱部
【オルガン・ソロ】
ブルーンス:コラール幻想曲「いざ来ませ、異邦人の救い主よ」
フランク:大オルガンのための6つの小品より
第4曲 パストラール ホ長調 作品19
J.S.バッハ:さまざまな手法による18のライプツィヒ・コラール集より
いざ来ませ、異邦人の救い主よBVW659
いざ来ませ、異邦人の救い主よBVW660
いざ来ませ、異邦人の救い主よBVW661
ダカン:「ノエルの新しい曲集」より
デュオとトリオのディアローグのノエル 作品2-2
バルバートル:ノエルの形式による4つの組曲より
第2番 第2曲 彼は小さな天使
【オルガンと合唱】
J.S.バッハ:コラール「主よ、人の望みの喜びよ」BWV147
クリスマス・メドレー ~もろびとこぞりて/ひいらぎ飾ろう
/荒れ野の果て
フランク:Panis Angelicus
アルネルセン:I Will Light Candles This Christmas
クリスマス・オルガンコンサートは今年で19回目。クリスマス時期の定番メニューとして定着し、毎年来場者が多い。高校生の合唱団が出演することもあって、場内は家族連れが多く、いい雰囲気だ。
前半はオルガン・ソロ。Kitaraのオルガンを聴いたのは、デュボワのデビューリサイタル(2022年10月8日)以来だ。デビューの時は、さすがに緊張していたのか、演奏とオルガンの音が固くなりがちだったが、今日は、演奏もオルガンの響きも、とても良かった。
ここ数日は寒いなりに気候が安定していたためか、ホール内の湿度、温度に大きな変動がないようで、オルガンの響きがいつになく柔らかく、上質で、品の良い響きがしており、久しぶりにKitaraオルガンの魅力的な音を堪能できた。
冒頭のブルーンスは、落ち着いた語り口と安定したオルガンの響きが印象的。続くフランクはフルート菅の優しい響きが心地よく、全体の響きがふわっと柔らかくまとまって広がり、いかにも田園風で素朴な響きがしていてよかった。
バッハはそれぞれの楽曲の個性がよく活かされており、レジストレーションの組み合わせもよく、聴きやすい音だった。
ダカンとバルバートルは音楽の流れが自然で、特に言葉を話しているかのように聴衆に語りかけてくるような雰囲気があって、これはフランス語を母国語とするデュボアならではの名演。
合唱は2校の合同で、卒業生が賛助出演。マスク無しの歌唱で、久しぶりにフィルターのない、直接の声を聞くことができた。一体何年ぶりになるのだろうか。
ホールいっぱいに若々しい,よく訓練された美しい声が響き、また合唱のレベルがとても高く、ノンビブラートで、しかもきれいなピッチで重なる厚いハーモニが素晴らしかった。高校生とは思えない、成熟した大人の声で、立派なプロ級の合唱だ。デュボアのオルガンは終始合唱を支えて、いい伴奏だった。
場内は、毎年恒例だが、気の利いた節度ある演出と照明が、クリスマスの落ち着いた雰囲気を伝えてくれ、楽しかった。
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