オルガンサマーナイトコンサート
2023年6月8日19:00 札幌コンサートホールKitara大ホール
オルガン/三浦 はつみ
クラーク:デンマーク王子の行進
J.S.バッハ:目覚めよ、と呼ぶ声あり BWV645
あなたがそばにいてくだされば BWV508
メンデルスゾーン:「真夏の夜の夢」より 結婚行進曲 作品61
マスカーニ:歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」より間奏曲
坂本 日菜:You Raise Me Up 〜ケルトの風、愛の歌〜
プレ:天使たちのワルツ
ヴィエルヌ:オルガン交響曲 第1番 ニ短調 作品14より 第6楽章 終曲
三浦はつみは横浜みなとみらいホールのホール•オルガニストを23年間務めたベテランオルガニスト。Kitaraはおそらく初めての登場。
Kitaraは専属オルガニストが不在で、ビジターオルガニストの演奏機会が多くなった。ビジターは短期間でそこのオルガンを弾きこなす能力が必要なので、大変だろう。
冒頭のクラーク、バッハは緊張気味でやや硬く、その大変さを感じさせたが、メンデルスゾーンを演奏する頃から次第に緊張もほぐれ、いい音でオルガンが響き始めた。
マスカーニがなかなか素敵な編曲と演奏で、原曲の持つしなやかで柔らかい感性がとてもよく生かされていた好演。レジストレーションの選択がよく、ふくよかな音色が印象的だった。
プレは響きが曲想にふさわしく、まろやかさと輝きとがあって楽しめた。
ヴィエルヌは、このオルガニストがきっと大切に弾き込んできた貴重なレパートリーなのだろう、楽器がしっかりと鳴り、スケール感があって、聞き応えがあった。ディテールがやや曖昧なところがあったように思えたが、これも三浦の解釈なのだろう、無駄に音楽が流れるところがなく、作品の全体の構成がよくわかる演奏だった。全楽章をどのように演奏するのか、是非聴いてみたい。
その他に坂本日菜のオリジナル作品。坂本はおそらくこのオルガニストの演奏の特徴をよく知っているのだろう、その感性がよく生かされるように書かれており、三浦の良さが最も自然に発揮されていた演奏だったのではないだろうか。アンコール含め約1時間の公演。
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