森の響フレンド
札幌交響楽団名曲コンサート
ドヴォルジャーク×チャイコフスキー
2026年5月23日14:00 札幌コンサートホールKitara大ホール
指揮/藤岡 幸夫
チェロ /石川 祐支<首席奏者>
ドヴォルジャーク:チェロ協奏曲
チャイコフスキー:交響曲第4番
どのフレーズでも確実で誇張されることなく的確に表現されていて、安定感のあるいい演奏だ。気心の知れた仲間との共演のためか、オーケストラとのアンサンブルも全く問題なく、ゲストソリストとの共演からは感じられない安心感がある。かつて、名匠エリシュカはこの協奏曲では結構危なっかしい棒を振っていたが、今回の藤岡の棒は的確で、オーケストラはスケール感豊かな演奏。ドヴォルジャークの優れたオーケストレーションが見事に再現されていて、とても気持ちのいい演奏だった。
終演後は石川のネームタオルが振られるなど、プロ野球選手並みの派手で熱烈な拍手が続いたにも関わらずソリストアンコールは無し。ちょっと残念でした。
後半はチャイコフスキーの交響曲第4番。今年は676回定期(4/18、広上)で第5番、hitaru定期第25回(4/30、円光寺)で第6番「悲愴」を聴いたばかり。わずかひと月ばかりの間にチャイコフスキーの3大交響曲を聴いたことになる。
数少ない貴重な機会で、こうしてまとめて聴いてみると、一筋縄では行かない重量感のある傑作揃いであることを改めて認識。今振り返ってみると、演奏は三者三様の個性があって実に面白かったが、何よりもこのオーケストラが安定した実力の持ち主であることを実感出来たのは良かった。
この第4番は意外と聴く機会が少なく、この会場で聴くのは本当に久しぶりだ。華やかで派手な作風だけにオーケストラの実力が問われる作品だが、今日の藤岡は全体をそつなくまとめ上げ、どちらかというとオーケストラの機能をうまく引き出した熱い演奏。細かいディテールもきちんと仕上げられており、申し分ない。いずれの楽章も大きな瑕疵がなく、優れたアンサンブル能力を導き出し、このオーケストラの実力を余す所なく発揮させた、スッキリとしたいい演奏だった。
アンコールに「エルガー/夕べの歌 op.15-1」。
コンサートマスターは田島高宏。
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